1999年 東大理系数学 第5問より
次の問題は,1999年東大理系数学の第5問です。
シェルピンスキー・ギャスケット
この問題の背景には,フラクタル図形として有名なシェルピンスキー・ギャスケットというものがあります。
パスカルの三角形において,偶奇で色分けすると,シェルピンスキー・ギャスケット(の有限版)が現れます。本問はこの現象を題材とした問題となっています。
そこで,TeXでパスカルの三角形 (mod 2) を描いてみました。二項係数が偶数のところは青,奇数のところは赤で表示されています。
本問の(2)で問われている,全ての二項係数 mCn が奇数となるような段が,m=2k - 1 (k∈N) のときに登場することが見てとれますね。
追記:pLaTeX + dvipdfmx というワークフローの場合
上記ソースでは,出来上がるPDFを図のサイズちょうどにクロップするために,preview パッケージを用いています。preview パッケージを使うために pdfLaTeX を用いたのですが,dvipdfmx用のドライバを追加導入すれば pLaTeX + dvipdfmx というワークフローでも preview パッケージを使えるということを知りましたので,その方法も紹介しておきます。
- prdvipdfmx.def を入手します。
- それを適切なディレクトリ(最も簡単なのはソースファイルと同ディレクトリ)に配置します。
- 上記ソースの一部に dvipdfmx オプションを追加します。*1
\documentclass[dvipdfmx]{minimal} \usepackage[dvipdfmx,active,tightpage]{preview}
こうすることで,通常通り
$ ptex2pdf -l Sierpinski
*1:このとき,tightpage よりも前に dvipdfmx オプションを置くよう注意してください。