TeX Alchemist Online

TeX のこと,フォントのこと,Mac のこと

ページ数カウントの活用例:既存PDFの全ページに透かしを入れる

以前,LaTeX文書内から外部PDFファイルのページ数を取得する方法を解説しました。 doratex.hatenablog.jp その中で,その典型的な用途として,次のように述べました。 LaTeX文書内から,外部PDFファイルのページ数を取得したい状況はよくあります。例えば,…

macOS のデフォルト状態でコマンドラインからPDFのテキスト抽出を行う

前回の記事では,macOS のデフォルト状態でコマンドラインからPDFや画像ファイルに対してOCR処理を行いテキストを取り出す方法を解説しました。 doratex.hatenablog.jp 一方,OCRではなく,「PDFに埋め込まれたテキスト情報をそのまま読み込んで標準出力に表…

macOS のデフォルト状態でコマンドラインからOCR処理を行う

macOS 12 Monterey では,OSビルトインでのOCR機能が搭載されました。Preview.app で,画像やスキャンPDF(中身がスキャン画像のPDF)に対して,ただマウスでドラッグするだけで,中身の文字を認識して選択し,コピーできるようになっています。さらに,macO…

カウンタ値を全角数字で出力する完全展開可能な命令を定義する

LaTeXのカウンタ値の出力の仕方として, \newcounter{test} \setcounter{test}{123} \arabic{test} % => 123 というようなのはお馴染みです。 そこで,カウンタ値を半角数字ではなく全角数字で出力する,というお題を考えましょう。 \kansuji による変換 こ…

LaTeX文書内から外部PDFファイルのページ数を取得する

LaTeX文書内から,外部PDFファイルのページ数を取得したい状況はよくあります。例えば,「外部PDFファイルの全ページにわたって○○を繰り返す」というような状況のとき,ループ回数を決めるにはそのページ数を取得せねばなりません。 ここでは, \newcount\PD…

Luaで外部コマンドの標準出力を取り込むときの注意点

前記事のちょとした補足です。 doratex.hatenablog.jp \begin{luacode*} function readFromPipe(cmd) local f = assert(io.popen(cmd, 'r')) local s = assert(f:read('*a')) f:close() return s end \end{luacode*} とした場合,コマンド出力結果の最後に改…

英単語から発音記号を自動出力する

この記事は TeX & LaTeX Advent Calendar 2022 の13日目の記事です。12日目はzr_tex8rさんでした。 13日目は yi_chemist さんです。 TeX Forumで 発音記号&アクセントの自動出力 というスレッドが立っており,50件以上のコメントが付く長大スレッドとなって…

upLaTeX文書の句読点を置き換える

upLaTeXでの文書作成時,ソースへのテンマル[、。]での入力をカンマピリオド[,.] での出力に置換しようと頑張っておられる記事がありました。 qiita.com しかし,U+3001 や U+3002 が含まれるUnicodeブロックをまるごと欧文扱い(kcatcode=15)にすると…

macOS の Preview.app での編集結果をTeX文書に反映させる(GUI編)

前記事の内容について,この「PDFの“フラット化”処理」は,Ghostscriptを使わずGUIで行うこともできます。 doratex.hatenablog.jp 方法1:プレビューアプリの「PDFとして書き出す」 プレビューアプリでメニューから「ファイル → PDFとして書き出す...」を選…

macOS の Preview.app での編集結果をTeX文書に反映させる(CUI編)

macOS 標準の Preview.app はとても強力です。「プレビュー」の名に反して,PDFを色々と編集できます。 ページの追加・削除・順序交換・回転 他のPDFファイルの差し込み ページのトリミング テキストの書き込み テキストをハイライト(蛍光ペンで塗る),下…